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少年は今日も夢を。

ただひたすらすきなことを。

ヴァニラのあの子

横顔しか見たことない。
 
いつもと同じ時間に起きて、いつもと同じ動作をして家を出る。
 
いつもと同じ道を歩いて、今日は良い天気だなぁ、と信号待ちに伸びをして駅に向かう。
 
着いたらいつもと同じところで電車を待ちつつ、途中で買ったスポーツ新聞を横目に電車はまだかまだかと靴を鳴らす。
 
芸能欄に差し掛かったところで電車がきたのでそれをカバンに突っ込んで乗り込む。
 
「亮、おはよう。」
 
「おはよう、しょーちゃん」
 
昔から一緒のしょーちゃんといつもの定位置で会う。
 
小中高大と一緒で就職先まで一緒。
 
部署は流石に離れたけど。
 
カバンに突っ込んだスポーツ新聞を再び出して広げながらしょーちゃんの隣に座る。
 
「来週さー、部署の飲み会あんねんなぁ」
 
「そうなん?行くん?」
 
「うん。幹事させられてる。」
 
「うわ、最悪やん。頑張れ笑」
 
目は合うことなく毎日繰り返される会話。
 
トンネルを抜け、会社の最寄駅に着く。
 
ケータイをまだいじっているしょーちゃんの後ろについて電車を降りると必ずすれ違う女性。
 
綺麗に巻かれた髪を耳にかけ、少し前に流行った本を読む女性。
 
食うを切った風と共にいつもと違うシトラスの匂いが掠めた。
 
 
ヴァニラのあの子
今日は少しだけ違う君だった。
 
 
 
 
 
お久しぶりです。一文です。
 
今回はりいさんの一文です。
 
お相手は錦戸さん。
 
錦戸さんとか久々に書いた気がしますが。
 
いつもの同じ時間に会う気になるあの子は
 
今日はなんだか違うあの子だったというのがテーマです。
 
よく分からない。笑
 
しかし、あのあの子が自分の存在に気づいていてアクションを起こしたなら?っていう裏設定があったりなかったり笑